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相棒(ミステリー作家)

拘束されると、執筆の時間が減る。

だけど、こんなギリギリになって、出逢ってしまった

面白い人間に興味惹かれて、最後「あなたにもっと

早く出会えていたら、もう2、3作はかけたのに」と

いう彼女の脳裏には、きっと刑事系のミステリーの

構想とか、人物とかが思い浮かんで「書きたい!」って

いう衝動が溢れていたんでしょうね……。

昔から、ミステリー作家を殺人犯とした挑戦的な

ミステリードラマはありましたが、今回ほど物語の

作りのいいものは、今までなかったように思います。

どうしても、作家と探偵役の謎解き対決になりがちで

人としての作家の心情や事情は後回しにされたり

極端に、作家側の心理に偏って、現実と小説の

境が無くなってしまった狂気になったりするから。

今回はどちらでもなくて、夫は心から作家としての

妻を愛し、執筆中で邪険にされることが分かっても

ちゃんと食べるように促した。妻は夫の好意を

分かっていても、書ける時に書かなくてはと、優しく

することが出来なくて、結局、病気になってしまった。

妻がいなくなる、そんな世界に自分の場所はない。

ならば妻が最後の1作を書けるほどの衝撃と動機を

自分が作ってあげられるなら、その小説が読めなくても

書けないまま亡くなる妻の無念より、ずっとずっといい。

ホントに心から愛し合って、支え合って、感謝しあって

いた夫婦だから、逆に書けなくなる可能性だってあった。

でも、妻は、夫の最後の願いを必ず叶えるために

キーボードを打ち続けた。犯行後の心境、刑事たちに

嗅ぎ回られるプレッシャー、追いつめられて、逃げ場を

失っていく絶望感。真実、自分が感じる全ての感情を

文章にして。どんな理由があれ自殺は、自分を殺す

犯罪で、その遺体を置き去りにし、真実を隠し

続けたことも犯罪です。きっと理解はして貰えない。

だけど、裁判官の裁きより、世論の声より、彼ら夫婦に

とって優先すべき、重要なことだった。犯罪になっても。


・○・「相棒」07秋シリーズ・○・

裁判員制度第3の男、ミステリー作家

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