浦島太郎の真相
日本酒のバーで、3人の中年オヤジたちが、映画や
TV、音楽の話題に花を咲かせ(けっこうマニアな領域?)
その横で、大学院生のお嬢さんが、静かに豪快に今日も
一升瓶を空けるペースで、聞き耳をたてています。
過去のブーム→現在抱える事件→昔話の逸話を交え
→事件の真相(心のアリバイ)を、解いていく……。
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浦島太郎の真相 |
○浦島太郎の真相
目からウロコって、こういうことを言うんでしょうね。
確かに言われてみれば、この物語は、竜宮城に行った
若者ではなくて、陸に残された人が作っただろう物語。
つまりは、漁の事故で、海で消えてしまった夫や息子が
どこかで助けられて、幸せにくらしているんだと
信じたかった、妻や母の想像の物語ですね……。
○桃太郎の真実
……うふふ、これは、私は、そうだろうと思っていました。
昔、人形芝居で、桃太郎に成敗される「鬼」がものすごく
可哀相で、号泣した記憶があって、今も胸に残ってます。
だって、この「鬼」は何も悪いことしてない。鬼ヶ島という
彼らだけの島で、暮らしていたのに、桃太郎とかいうヤツが
乗り込んできて、鬼たちを倒して、宝を持っていってしまう。
こんなヒドイ物語が、あるだろうか……って。
○カチカチ山の真相
……納得です。確かに、復讐にしては大袈裟すぎますよね。
でも、ホントは、こういうことだったのですね。タヌキめ……。
○サルカニ合戦の真相
なんと、まぁ、これって、大化の改新を後世に伝えるための
物語だったのですね。日本語で、そがのいるか、とか
なかのおおえのおうじ、とか、たいかのかいしん、と書くと
今の人たちには、何でそんなに重要視される事なのか
イマイチ分からないかもしれませんが。これは革命です。
数年前にも、アジアでありましたよね、軍事クーデター。
つまり、この革命がなければ、今の日本は無かったという
歴史上とても大きな事柄です。だからこそ、語り継がれた。
○一寸法師の真相
誰でも、まるっきり他人事ではない物語だったんですね。
ヒルコ様。水子様です。身内に誰1人、流産などの経験が
無いという人は、そういないと思います。あまり知られたくない
ことだから、隠してるというか、話さない人もいるでしょうけど。
だから母は夢を見る。小さくても、賢くて強い、我が子の姿。
○舌切り雀の真相
言われてみれば、一目瞭然ですね~。おばあさんは○○○様。
でも、そう言われるまでもなく、この昔は、おじいさんは結局
雀の都に越してしまうし、おばあさんもしっぺ返しくらうし
必要以上に怖くて、仕打ちが行きすぎたのは分かります。
うん、でもね、どうだろうなぁ、判断迷うところだけど、ホント
貧しくて、コンビニの廃棄されたお弁当をあさるホームレスとか
そのくらいの人なら、わざわざ残ったご飯でノリを作るまでも
なく、残ったご飯食べちゃうっていうか、ご飯は残らないよね。
お腹空いた人に、残ったご飯を見せて、仕事をさせるところから
仕事の采配、間違ってると思うなぁ。いくら天国と地獄の
クラス分けテストだとしても、慈悲が無いように思えます……。
仕事やり終えて、空腹で、天国に昇華した人が正しいの?
○こぶとり爺さんの真相
こぶの解釈によって、色んな風に受け取れる、けっこう
重みのある昔話だったのですね。こぶと言えば、まず
漢字で「瘤(こぶ)」と書くように、そのまま病気の意味。
そして「こぶつき」というように、子供のこと。
これが転じて、面倒ごとのこと。最初のおじいさんは
世渡りうまかっただけで、特別いい人じゃないんだよね。
後のおじいさんの方が、無骨で無愛想で不器用だけど
ものすごい芯の通ったあったかい人かもしれない。
判断する方だって神様じゃない。人を見る目を持て!
○花さか爺さんの真相
昔から、日本には「勿体ない精神(リサイクルの心)」が
ずーっとあったんですね~。気が付くと、すごく嬉しい♪
できることなら、鯨さんには「かぐや姫」とか「笠地蔵」とか
もっともっと、昔話の解釈をたくさん披露して欲しいです!
続編、希望っ!オムニバスドラマ化も希望!
大物すぎるかもしれないけど、さんま&たけし&タモリと
女子大生ハル子は、ちょっと年齢離れてるかもしれないけど
松たか子なんて、配役でいかがでしょう?
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