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バッテリー3/あさのあつこ

昨夕の、嵐のような暴風が、すごく似合う3巻でした。

1巻:ultra soul/B’z、2巻:尾崎豊、とテーマソングが

頭に浮かんできたのですが、この3巻は、無音です。巧の

ものすごい集中力が、背景の色も、BGMも排除しました。

巧も感じたように、様々な表情を持った風だけが流れていく。

バッテリー 3 (角川文庫)
あさの あつこ
税込価格 : \540 (本体 : \514)
サイズ : 文庫 / 270p
ISBN : 4-04-372103-X
発行年月 : 2004.12
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

巧が、自分の世界で迷いそうになると、青波が色鮮やかな

空気を伴って現れて、そもそも、あれこれ考えることを

望んでない巧の思考回路を払拭して、読者の心にも余裕を

作ってくれます。--天才と呼ばれる人たちは、それぞれ

独特な世界を持っていて、それを壊されることを本能で拒否し

守るとか、固辞するとか、浸食されないとか、そんなレベル

じゃなくて、誰であっても自分を染めることは出来ないという

己を信じる心で、自分を成り立たせているのかもしれない。

そう、考えると、例えば、卓球の天才、福原愛ちゃんに

「がんばって~」なんて応援する資格が誰にあるんだろう。

4回転に果敢に挑戦する、安藤美姫ちゃんを責める資格が

この日本中、一体誰にあるんだろう。そして、もう10年もの間

日本国民の英雄で有り続けてる、谷亮子さんは、この10年

どんな苦悩を抱えて「応援してくださる、皆さんのおかげです」と

いつもいつも、周囲への感謝を先ず一番に言っていたのだろう。

もっと言いたいこと、分かって欲しいことが、本当はたくさん

あるんじゃないだろうか。そういう気持ちを押し殺していたのなら

メディアというものが、才能を潰してしまうんじゃないだろうか……。


バッテリーを読みながら、野球界のことを考えると、頭の中が

ものすごく混乱します。たぶん……、ヤンキースの松井さんは

根っから、豪みたいな性格なんでしょうね。野球ができる環境に

感謝し、関係ない分野でも、自分の立場が役に立つのなら

進んで奉仕できる。イチローさんは、たぶん、どっちかっていうと

巧系の天才なんでしょうね。今は、強健を活かした外野だけど

高校当時、エースで4番という、絵に描いたような主役だった。

あの頃から、この二人は交流があったと聞いています。

野球以外のことで、たくさん悩んで、考えて、その中で自分で

選んで歩いてきたプロという道。二人ともまだまだ若くて、でも

思いっきり野球ができる時間がそう長くないことも分かってる。


巧は……将来のこととか、全く考えてないんでしょうね。

今、最高の球を投げられること、投げることに集中すること。

それが、原田巧。野球以外のこと、野球部の中のゴタゴタで

いくら自分が悪者扱いされたって、そんなことは構わない。

誰かにとっても自分の価値も、どんな駆け引きも関係ない。

ただ、最高の球を投げること。出逢うべくして出逢った、豪。

今までで最高の球を捕球できなかった、豪。

同じ球を投げられなかった、巧。二人の苦悩は4巻へ。


◎あさのあつこ読書ログ◎

バッテリー:1巻2巻、3巻

No.6:1巻

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