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バッテリー4/あさのあつこ

この小説のタイトル、表紙、帯を見て、なんとなく「少年野球」の

イメージはつくと思います。1巻を読み始めると、想像していた

「汗のしたたる少年マンガ」のイメージが全然当てはまらないことが

分かってきます。そして4巻まで読んで、当たり前に想像のつく

感激のラストに向かう話でもないんだと、読めてきました……。

バッテリー 4 (角川文庫)
あさの あつこ
税込価格 : \500 (本体 : \476)
サイズ : 文庫 / 238p
ISBN : 4-04-372104-8
発行年月 : 2005.12
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

スポーツの物語は、たいてい大きな大会で、ものすごい試練を

越えて、みんな晴れやかにハッピーエンドってイメージが

脳に染みついていたようで、4巻に至っても、公式試合一つない

この物語は、おそらく最後までそうなんだろうなぁと……。

大人に作られた大会じゃなくて、学校に許してもらう部活でもなく

自分たちの都合で、誰がどんな風に傷ついても、やりたい野球を

やってみたい。誰にも邪魔されたくない。

それぞれの考えや目的は違うけど、戦いたい意識だけは同じ。


巧の中にあるものが何なのか、少し見えた気がします。

たくさんの目が、焦げるような視線で巧を追いかけてます。

憎たらしくて、邪魔で、目障りで、だけど目が離せない引力。

でも、ホントは巧自身が、その思いを10年以上抱えていた。

突き放せるものなら、そうしていた。出来なかった。

自分から野球を、球を手放すことは出来ない。

野球という引力に、惹きつけられて、飲み込まれそうで、でも

絶対飲み込まれるか、飲み込んでやるんだ、と噛みついてる。

太陽を手に入れたいと、天をにらみ続けるイカロスなんですね。

スポーツや才能の世界において、敵はライバルではなく

自分なのだと考えていたけど、間違ってはいないと思うけど

巧の場合、向かい合ってるものがライバルでも、自分でもなく

野球自体なんだなぁと。これを失ったら自分には何も無いとか

そんな甘いもんじゃない。手の中で脈打つ球。それは己の命。

手放せるわけがない、誰にも譲れるわけがない、自分の物。


なんて、究極論を突き進んでいくと、息が詰まる一方です。

新田東の1年トリオのバカテンポとか、横手3年とのやりとりは

痛烈ながら、この物語の潤い(なんか言葉が違うかも?)です。

お風呂の中で、何度吹き出したことか、今まで読んだこともない

マジメな少年野球小説なのに、お笑い劇場のようなテンポです。

文庫は残すところ5、6巻ですが、こうなると、アフターストーリー

「ラスト・イニング」も読みたくなりますね。まだ単行本ですが。

あさのあつこさんの「The MANZAI」も読んでみたくなりました♪


◎あさのあつこ読書ログ◎

バッテリー:1巻2巻3巻、4巻

No.6:1巻

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