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ブレイブ・ストーリー(其の弐)

感想ログ(其の壱


ビジョンに現れたお父さんの影は、真実の姿だと思います。

「家族の為に、身を粉にして働いても、誰も感謝してくれない。

それどころか、次はあれ、今度はこれと、欲しい物ばかり言う」

ワタルのお父さんだけじゃない。たくさんのお父さんが心に

抱えてる気持ちだと思います。だけど、その一方で家族の為に

家族が喜ぶ顔が見られるなら頑張ろう、頑張れるという気持ちが

あるから、バランスが取れているんですが、ワタルのお父さんには

それがいつしか無くなってしまって……他の女性のところにいって

しまったんですね。だから、彼女をもっと幸せにする為には、今の

家族と一緒ではいられない。頑張れない。そう思ってしまった。


ワタルは自分の中にある憎しみと、ミツルが宝玉を集めるために

ビジョンを焼き払ったり、人々と傷つけたりする様子を見て、悩み

始める。「運命を変えたいけれど、その為にビジョンを壊しても

いいんだろうか……」ミツルの思いは別で「運命を変える為なら

この世界がどうなってもいい」それほどの強い思い。どうやっても

欲しい未来、消し去りたい過去を抱えている。ミツルは自分の

憎しみはもちろん、良心さえも、自分から切り捨ててしまった。


敵国の侵入を遮ろうと飛び込んだ帝国で、彼らはミツルが帝国も

壊して、その宝玉を奪い取ろうとする姿を目撃する。

「ビジョンのことは任せて、自分の為に行け」というカッツたちに

押されて、ワタルは塔を登り、自分と向き合う。憎しみも矛盾も

全部、自分のホントの思いだ。何が正しいとか、間違いじゃなくて

全部受け止めて、それから選択しなくちゃいけない。選ぶのは自分。

切り捨てるんじゃない、全部抱えて、悩んで迷って、決めるんだ。


10代の少年少女には映画的につまんなくて、見応えが無くて

わけわかんないシーンだったかもしれませんが、このシーンが

この映画で一番大事なところだったんです。受け止めて、選ぶ。

自分の中から、自分の負の感情をはじき出したところで、それは

いずれ自分に戻る。ミツルの場合は、自分で自分を殺してしまう。

現実では、そう極端なことにはならないのですが、いえ、現実の

方が厳しいですね。自分を偽ることで、そこにい続ける自分を

殺してしまうのだから、生きてるけど、自分を殺した状態。たぶん

そういうのが、多重人格障害とかの、発端なんじゃないでしょうか。


自分を受け入れたワタルは、塔の上で、自分を導き続けたくれた

声の少女に問われる。「あなたがビジョンの新しい神になれば

家族も取り戻して、ビジョンも救って、ミツルも救うことができる」

……ここまでくると、悪魔との取引にしか聞こえませんが……

真っ直ぐなワタルは少女を疑うことじゃなくて、自分の中の選択で

真実の剣で、老婆(魔女?)をうち破る。ワタルの願いは家族を

取り戻すこととか、目の前で亡くした友達を生き返らせることとか

ビジョンを平和にすることとか、元通りにすることじゃなくて、今

ビジョンを食い荒らしてる魔物を消し去ること……。先の未来は

ワタルじゃなくてビジョンの人たちが決めることだから……。


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