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黒猫館の殺人(ネタバレ)

空間把握能力という、サッカーやバスケの選手が持っていて

自分がいる空間を、上から見下ろしたように捉える力があります。

これはミステリーを読むときにも大いに活躍してくれまして

街や家の平面図を見ながら読むよりも、作家さんの丁寧な

描写を読みながら、頭の中にできあがった街や家の中を歩く

感覚で読む方が、ずっと臨場感があります。右脳の働きが

左脳の働きを抑えてしまうほど、バランスの悪い私の脳味噌は

文字を読む感覚より、このできあがった館の中歩く感覚の方が

先にあります。ということで、……気持ち悪かったです。

ジェットコースターを逆回りしてる感じでした。酔いそうでした。

鮎田さんの手記に出てき黒猫館の描写では、壁であるはずの

ところを、鹿谷さんと江南さんが歩いていく……。鹿谷さんが

なんか逆側のバスルームを調べてる~。何より色彩が違う。

黒猫館の殺人 (講談社文庫)
綾辻 行人
税込価格 : \650 (本体 : \619)
出版 : 講談社
サイズ : 文庫 / 385p
ISBN : 4-06-263278-0
発行年月 : 1996.6
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

--ええ、同じ館だとは、どこにも書いてませんね。別物……。

でも海外だとは予想してませんでした。一体、どこから北海道だと

思い込んでしまったんでしょうね。東京のT大、北海道のH大。

この記述だけでしょうか。天羽さんと鮎田さんが同一人物かも

しれないとは、半分過ぎくらいで思い当たりました。

「どじすん」もなんかのフェチだろうって思い当たりました。

そこでキャロルに辿り着いていれば、話は早かったのですね。

私はともかく、編集者・江南くんにとっては、ちょっと汚点?

なんのフェチでも、いいんだけど、犯罪になってはいけない。

フェチと言えるかどうか、でも異常なほど徹底し、理性を

遵守することを自分自身に刻みつけていた、氷川の恨みは

どれほどのものだったろう。もしかしたら、全員を殺して

事実を隠蔽してしまいたい程の憎しみだったかもしれない。

焼失してしまった「解答編」は、(1)記憶喪失の老人の正体、

(2)対をなす館の真実、に続く3つめの「やられた」でした。

密室トリックの手法をたくさん書き連ねて、もうこれ以上はない

あらゆる方法を試したと書きながら、わざと鮎田さんが

書かなかった方法。本人はそこまでの意図は無かったんだけど

そこが8月の日本ではなく、8月の南半球なら、冬で雪がある。

トリックの幅はだいぶ広がるんです。迷路館で溢れた色彩に

心を奪われ、色が無い感覚を想像出来なかったのですが

今度は温度感覚にやられてしまいました。うまいですね~。

これも事実をふまえて、もう一度最初から読みたい小説ですが

……次、念願の目的地「暗黒館」いきますっ!この素敵な厚さ♪

ノベルズでこのお値段、このクラスの大長編小説を読むのは

小野不由美さんの「屍鬼」、宮部みゆきさんの「模倣犯」以来です。

綾辻さんの作品を読んでると、読みたい本もどんどん増えますね。

海外の名作ミステリーや、日本のちょっと古い推理・探偵小説が

気になってきました。ドイルを学生時代、宿題で和訳したくらいで

他は全く読んだことが無いんです。エラリーも江戸川乱歩も。

現代ミステリーにも興味が、どんどん沸いてきました。

島田さん、有栖川さん、京極さん……。生きてて良かった(笑)

こんな面白い本を読まずに、知らずに死ぬなんて勿体ない!


◎綾辻行人作品読書ログ

->十角館(読中ログ1読中ログ2ネタバレ

->水車館(読中ログネタバレ

->迷路館(読中ログネタバレ

->人形館(読中ログネタバレ

->時計館(読中ログ1読中ログ2ネタバレ

->黒猫館(読中ログ、ネタバレ)

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