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そして、楽園はあまりに永く(されど罪人は~5)

間に彩雲国新刊を読んで、つくづく思ったのですが、され竜シリーズは

ほんとに読むのが大変です。漢字いっぱい、思考戦&口論バトルの

彩雲国シリーズを読むのがめちゃくちゃ楽でした。けなしてる

わけではなく、こういう存在さえも我が儘なライト(?)ノベルがあっても

おもしろいなぁと思うので、どんどんやっちゃって欲しいだけです。

そして、楽園はあまりに永く (角川文庫
角川スニーカー文庫)されど罪人は竜と踊る 5

浅井 ラボ
税込価格 : \680 (本体 : \648)
サイズ : 文庫 / 447p
ISBN : 4-04-428905-0
発行年月 : 2004.8
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

4巻とセットになる、アナピヤ編。最終目的地に集まった全てが

ガユスとギギナの敵だろうなぁと思ってはいましたが

まさか、アナピヤまでが敵に回るとは、想像してなかったです。

ヒロイン・ジヴが退場っぽい感じだったので、戦える新ヒロインとして

呪式使いアナピヤが加わって、6巻以降のクエロとの本格的な

バトルに続くのかと思ってました。実際には、クエロという旧ヒロインが

舞台に戻ってきた感じかな。戦えるヒロインどころか、最強呪式士として。

誰もがみんな自分の譲れない感情や意志の為に、必死な旅路で

だからこそ、アナピヤの心がより明瞭に響いたのじゃないかと思います。

精神干渉。自分の知らないまま、いつの間にか意志が誘導されている。

すれ違いだらけの世の中で、人の心を埋める為に生み出された実験体。

でも、心を埋められず壊れたのは実験体の方だった。どんなにもがいても

精神干渉しても、手に入らない他人の心。それならいっそ力で手に入れる。

力でもって愛し愛される。それは政治であり、戦争であり、宗教かもしれない。

恋愛ではない。向かい合って、お互いを分かり合って、別れることを

二人で決めたガユスとジヴの思いは、終わったけど、恋愛だったと思う。

ただ、この二人は終わったと言っても、関係が断ち切れたわけでは

ないのだと思う。・・・思いもよらないところで繋がって重なって、そしたら

どんな割に合わなくても、辻褄合わなくても、どうしようもなくても

ガユスはジヴを救おうとすると思う。例えジヴに憎まれることになっても。

クエロとガユスとの心が少しずつ見えてきたように思います。

妹のトラウマは、全くまだ読めませんが・・・。

他にもいっぱい考えながら読みました。ユラヴィカとチュデック、そして

ギギナのことは、なんというか「戦争と平和」っぽい皮肉だなぁと。

こういう物語は大好きなんだけど、でも生々しくてやはりキツイですね。

もしユラヴィカとチュデックに二度目の生があるなら、分かり合えなくても

ギギナとガユスのように共に戦い続けるんじゃないかと思う。逆にギギナは

ユラヴィカとの戦闘をガユスに見守られたことで、己の中の色んな想いに

さいなまれる。ずっと。アナピヤには、その感情も伝わったのかなぁ。

メルツァールとアインフュンフ、彼らの行動は、彼らの素性を知った上で

もう一回読み返すと、そのすれ違いが、悲しいほど切ない。どこかで

アナピヤの正体に気が付いていたなら、何か違っていたんじゃないかと。

ハエ男は気色悪いので省きます。ちょっとだけ世の掃除ができてOK。

こんなところで、うっかり出てくると想わなかったクエロが思いの外

たくさん出てきて、たくさん話してくれて、余計に色々混乱しましたが

<処刑人>と言うからには、彼女は単独ではないのだと思います。

組織なのか、国なのか、宗教なのか、意志なのか、何かと共にある。

それが、過去に起こった事件に繋がっているものなのかもしれない。

臆病で、半端に優しい未熟な心の為に、自分も周囲も傷つけてしまう

弱い脆いガユス。これからも、迷って、一瞬の好機を逃して、最善の

一手を目の前で奪われてしまうのだと思う。このシリーズに関して

敗北一歩手前からの、完璧な大どんでん返しの勝利なんてものは

無いんだと思います。っていうか、1巻から主人公数回死んでたねぇ。

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