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十角館の殺人(ネタバレ)

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まんまとやられました。騙されまい、気をつけて読もうとメモに

書き出したことまで綾辻さんに見透かされていたかのようです。


十角館の殺人 (講談社文庫)
綾辻 行人
税込価格 : \620 (本体 : \590)
出版 : 講談社
サイズ : 文庫 / 375p
ISBN : 4-06-184979-4
発行年月 : 1991.9
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス


「角島チーム」と「本土チーム」と分けて考えていたために

ミス研メンバー=9人と勝手に考えてしまっていたわけです。

メモを作るなら、もっと緻密なメモでなくてはいけなかった。

せめて午前、午後のメンバー配置を書いていれば、島の外から

来た外部犯という説が出たときに、角島チームと本土チーム

どちらの動きも見ていた読者には、その可能性は見えるはず。

あとは、何故、角島チームが愛称でしか呼び合わないのか

お互いを呼ぶときだけでなく、地の文章まで徹底してあることに

もちょっと注意をするべきでした。それどころか、ニックネーム

命名に頭が向いてしまって、江南=ドイル、守須=ルブラン

と、いつのまにか島田さんにも、うまく乗せられていました。


終わりまで読んでみると、単純に準備を努めたヴァンがあやしくて

アリバイ作りの為に、絵まで用意していた守須が、完璧過ぎる。

彼自身も語ったように「そこまでして果たしたい復讐の原動力」は

まるで人ではない怪物のようで、おそろしかった。けれど、そんな

自分を冷静に見、告発文を書いて自然に審判を委ねる心もあった。

最後は、それが自分の手に戻るのだけど、それを子供に委ねる。

それは審判の硝子ボトルだから、握りつぶすことはできなかった。

復讐は終わって、苦しさと、悲しさと、取り戻せない心と、何より

たぶん、彼らの遺族にあってしまったから、彼らの憎悪を受ける

義務と覚悟を持っていたから。そうだよね・・・千織に対して

それほどの心を持っていたから、復讐をしなくてはいけないと

思いたったんだよね。でも、でも、本当はどうだったんだろう

何があったんだろう、守須と江南が居合わせなかった、三次会。

先に帰ってしまったこと、帰るとき彼女を一緒に連れ出さなかったこと

後悔したことでしょう。自分を憎んだでしょう。一緒に外に出れば二人の

仲をあやしまれるとか、そんなことを考えていたのなら、いっそう己を

憎悪したでしょう。さっさとみんなに白状していれば、こんなことには

ならなかったのかもしれないと。--いや、いかんいかん、あんまり

気持ちを引きずられると、良くないですね。ミステリー好きの為に

書かれたミステリーなのです。真っ黒になる前に割り切ります。


綾辻作品、1作目。私の今まで読んできたミステリーと違って

必ずしも「犯人が捕まる」とか、探偵役が「刑事」や「記者」でもなく

(唯一、探偵役っぽい人が30後半の変わったお寺の三男坊)

事件として、ミステリーが暴かれて→事件解決!その後……なんて

小説ではありませんでした。というか、細かいミステリーは犯人も

独白しきれてなくて、読者に宿題を残しております……ありがとぉ。

やまいだれってなんじゃ~、名前だと思ったのに~、違うの~!?

トランプの種明かしも、ちゃんとしてくれ~、どっかでしてるのか?

ホントに綾辻さんありがとう。ミステリーをもう1回最初から読もうと

思ったのは久しぶりです。歌野晶午さんの「葉桜~」以来かも。

でも、次はさくっと「水車館の殺人」に進んでしまいます(笑)

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コメント

菜ノ花さん、こんばんは♪

「十角館の殺人」楽しめたようですね。
何か、私も読みたくなってしまいました。
歌野 晶午さんの「葉桜の季節に君を想うということ」
今度読んでみます。
何年も前の「このミス」で1位だったような気がします。

また、面白い本を紹介して下さいね♪
それでは、また遊びにきます。

投稿: maxim | 2006年10月30日 (月) 22時53分

maximさん、こんばんは♪
誰かの感想読むと、なんだか読み返したくなりますよね。
「あれ、このシーン、私は何を思ったんだった?」って。
分かります。色んな解釈を得て、誰かの解釈を読んで
ずっと昔に読んだ小説が、また違う表情を持つ。
とってもありがたくて素晴らしいことですね。
「葉桜~」はそうです。03年のミステリーNo.1でした。
発売当時、なかなか手に入らなくて、悔しくて、でも
重版待てなくて、オークションで競り落としました(笑)
ドラマにしろ、映画にしろ、映像化は不可能です。
読むしかない小説です。ぜひ、手にとってみて下さい。
私は、じわじわと水車館を読み進めております、うふふ。

投稿: 菜ノ花 | 2006年10月31日 (火) 01時10分

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