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紅梅は夜に香る(彩雲国物語)

新キャラ続々の王都編です。

王を守る鞘となった、鄭尚書令。けれども、なかなかすんなり

王家の血筋を守ろうとする仙洞省や、古く堅く締め切った

御史台と、足並み揃えて、いざ出発!とはならないようです。

紅黎深の「小僧などほっておけ、私を選べ」という言葉の

暖かさが少し分かってきました。黎深は悠舜を守りたい・・・。

けど、黎深が守りたい人に限って、皆おとなしくしていてくれない(笑)

彩雲国物語 (角川ビーンズ文庫)紅梅は夜に香る
雪乃 紗衣
税込価格 : \480 (本体 : \457)
出版 : 角川書店
サイズ : 文庫 / 223p
ISBN : 4-04-449911-X
発行年月 : 2006.9
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

新キャラ1.うー様。小さな白いもこもこのおじいちゃん。

劉輝に嫁を娶らせ、蒼王の血筋を守ることがお仕事!

新キャラ2.タンタン君。一応、官吏。頑張り屋な秀麗と

対局にいる、いわゆる税金泥棒。本名・榛蘇芳。

新キャラ3.4.5.表現しようがないスゴイ一家の人たち。

この巻だけの「贋作・偽金」の部分と、これから先広がるだろう

官吏や貴族の中の争い。たくさんの伏線が張り巡らされてます。

考えるところは色々あるので、語り尽くせはしないけど、少しだけ。

秀麗が葉先生に確認した「私の身体こと」ですが、病気とかでは

ないんです。「子供が産めない身体」だということだと思います。

だから、誰の求婚も受けられないし、まして劉輝の嫁にはなれない。

でも、劉輝を支えると約束したし、絳攸に追いつくと約束した。

たくさんの素晴らしい官吏をみてきたし、自分を追いかけると

言ってくれた少女がいるから、秀麗は歩き続ける。

一人でも。ことごとく、その道を閉ざされても諦めない。

秀麗があんまり頑張りすぎるから、なんだか蘇芳には

世界が違う、温度が違うようで、まるで相容れないのだけど

あんまり相容れないから、勝手に賭けにしちゃうあたりは

某キラキラ若君を彷彿とさせてくれる部分もあり・・・。

結果、ものすごいことに辿り着いちゃって、秀麗は自分が

掴んだ証拠を、キレイに取り上げられて、官吏復帰の手がかり

まるごと逃したことも分からないほど、衝撃を受けてしまう。

でもそんなことより、すぐタンタンの救出の為に走り出す。

この辺の秀麗の基本的な気持ちの方向が、彼女らしくて

本当に主役にふさわしくて、いいなぁと思います。でも

秀麗の情熱は、彼女自身を焼き照らす炎のようで激しく厳しい。

秀麗に言わせると「その道を選んだのは私自身だ」ということ。

だから、そのことで弱音は吐かない。心にこみ上げる、辛く

ふてくされた感情は、一人の少女の一言でうち消され、また

前に進む原動力となる。「だれかに何かを期待する」なんて、ホント

しばらく忘れていた感情かもしれません。好意をあてにしてても

自分にいいことなんて、無い。してない方が、期待してた以上の

ものがあったとき、嬉しいから・・・とか。・・・ああ、やっぱり私は

誰も信用してないんだなぁ・・・。自分も他人も、寂しい人生だ・・・。

サブタイトル「紅梅」辞書ひきました。「表が紅と裏が紫(蘇芳)の織物」

という意味深な結果です。雪乃さんは、辞書ひけば一目瞭然と

書いていらしたけど、調べる前より意味が深まりました。さすがです。

もっかい頭整理して、読み直します♪伏線、全部に付箋つけてやる!

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最悪/奥田英朗

熱帯夜の時は、さすがに長湯も厳しかったのですが

ようやく涼しくなってきて、半身浴でミステリーも再開です。

でも、今回はミステリーではなかったようです。

世の中に今も普通に溢れてる、人それぞれの苦悩が

とある一つの共通点で、偶然にも巡り会ってしまった

生き方の違う3人の数ヶ月をちょっとのぞいてみたお話。

最悪 (講談社文庫)
奥田 英朗
税込価格 : \920 (本体 : \876)
出版 : 講談社
サイズ : 文庫 / 656p
ISBN : 4-06-273534-2
発行年月 : 2002.9
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

人生その1:川谷さん。小さな町工場の社長さん、ようやくバブル期の

ツケを払い終え、大儲けはないけど、家族と従業員となんとか食べて

いる。マンションの住民たちと、騒音トラブルを抱えて苦悩中。

人生その2:のぞみちゃん。都銀につとめるOLさん。お金持ちの

おじいさんに気に入られている。実はちょっと家庭環境が複雑。

人生その3:和夫。父親が蒸発、母親が男つくって子育て放棄。

本人も傷口が分からないほど、傷みが麻痺するほど、傷ついて

生きたきた青年。ただのパチプロ人生が、いつのまにか組問題?

それぞれ、何も起こらなければ、平穏に過ぎていくだけの日々が

ほんの些細なことで、ちょっと揺れて、ちょっと揺れた為に

仕方なく少し折れて、少し妥協しただけのつもりが、いつのまにか

のっぴきならない状況になっていた・・・。生きること、生き続けること。

死ぬこと、死ぬ為の理由。幸せになること、楽になること。辛さ、重み。

人と生きること。たくさんの人の世界で生活すること。摩擦。

日本の現状。格差社会。色んな事を思いながら読みました。

登場人物みんなと色々話したいと、感じました。

足りないのはコミュニケーション。そんなことは分かってる。

でも、そうなの。まるで人種が違うかのように、生活から

何もかも違う人たちが、顔会わせて会話することなんて

なかなか無い。例えあっても、会話にならずにこぼれていく・・・。

この物語は、結局誰も救われない。みんなで傷を背負っただけ。

自分の為に、それぞれが一人でなんとか、また歩き出しただけ。

だけど、どうか、一つの事件に関わった、たくさんの人の人生を

ちょっとでいいから、考えて欲しいとそっと願うだけの、物語・・・。

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ホタルノヒカリ(6)

どんな忙しくても、布団に入って30分以内で眠れた試しがない

おーえるでございます。マンガも小説も、熱帯夜でも読んでます。

読み貯めてます。どんどん、ブログupしていきます。

干物女OLホタルの生き方。なんというか、巻を重ねる毎に

おもしろくなってきていますよ。流れも、見せ方も、書き方も。

ホタルノヒカリ 6 (KCKISS)
ひうら さとる

税込価格 : \410 (本体 : \390)
出版 : 講談社
ISBN : 4-06-340603-2
発行年月 : 2006.8
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

ホタルは毎回、私の心を見透かしたようなことを素直に言ってくれます。

「結婚したら、もう恋愛しなくていい」イタタタタ・・・声にして

言われてしまうと、なんとも、ものすごく痛烈なセリフでございます。

とある本に書いてありました、男は「相手にとって初めての恋で

あればいい」と願っており、女は「これが最後の恋であるように」

と願っている・・・と。誰かに恋してる女はたくさんいますが

恋が好きな女はそういないでしょう。私がそう思ってるだけで

小悪魔や魔女は意外にいっぱいいるのかもしれませんが・・・。

(恋が好きなのと、恋してる自分が好きなのは、また違う話)

自分が考えた末の言動が、かならずしも自分の思い通り

伝わるとは限らない。というか、たいていの場合間違ってる。

そして、例え、思った通り伝わったところで

相手の思惑と自分の想いが咬み合うとは限らない。

ホタルと彼女をとりまくみんなの気持ちが、それぞれ生きていて

いいマンガだなぁと思います。25歳の仕事バリバリの男の子が

「結婚ってピンとこない」のは当たり前。27の仕事も恋も順調な

OLが「そろそろ結婚?」と勘違いするのも、よくある話。

ユウカちゃんの想うだけのひたむきな心、殿の一筋な心。

部長のカチコチだけど微妙な心。ホタルの心。

たぶん、ならないと思うけど、泥沼にはならないで欲しい。

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夏目友人帳(2)

少し残暑も楽になってきました。仕事も少し楽になってきました。

いよいよ、読書の秋が近づいております♪

さて、夏目友人帳、待望の第2巻。にゃんこ先生変化の巻。

ぜひ、いつかにゃんこ先生流の「渋い中年男」姿も見せて下さい。

惚れるか、一瞬で本を閉じるかどっちかだろうなぁ(笑)

夏目友人帳 2 (花とゆめコミックス)
緑川 ゆき

税込価格 : \410 (本体 : \390)
出版 : 白泉社
ISBN : 4-592-17159-4
発行年月 : 2006.8
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

どのお話も心に残る、重みのある内容だったのですが

「五日印の呪い」が、個人的には、ずごく好みというか

色んな面で、おもしろいというか・・・奥深いと思いました。

夏目が呪いを受けてから、少しずつ迫ってくる影。

「千と千尋~」のカオナシに似たようなものを感じました。

人もあやかしも、十人十色であり、同じものでも色んな

呼び方があるから、同じかもしれないし、違うかもしれない。

私たちの日常も、そこにある「影」は、自分自身であり

自分ではないものでもある。本当の自分を私に見せるもの。

この影を受け入れ、乗り越えることは己にしか出来ないんです。

でも、この影を利用していた三篠の演出が、その本心が

なんだか、見え隠れしていて、私はいいなぁと思ったのです。

読み方も、その人の自由だから、怖いとか狡いとか試すなんて

酷いとか感じるのも、当然だと思いますが、もう一歩踏み込んで

みて下さい。三篠は、王のような気質のあやかしです。例え主にでも

素直に己の本心を見せるとは思えない。名ばかりの主でも。

その名ばかりのレイコそっくりの偽物でも、斑が憑いている・・・。

だから、自分で夏目を試したんです、結果、夏目が倒れれば

この後、主に対して失望することはなくなるし、夏目が残れば

夏目を守ること、名を呼ばれることが嬉しくなるだろうから。

そして、夏目が「カエルを助ける」という、見逃してもいい

些細なきっかけを自分で選んだから。・・・2度目ですが(笑)

この時期、怪奇特集とかホラー映画とか、見たくなりますが

本当に怖いのは「生きてる人の想い」だと私は思います。

怖いんじゃなくて、強いんでしょうね。マイナス面も、プラス面も。

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喪の女王4(流血女神伝)

ユリ・スカナ王子イーダル。今まで掴みどころが無かった彼の姿が

ようやく、はっきり見えてきたように思います。はっきりさせる方向を

なんだか自分で、だいぶ操作しているように思いますが、あんな風に

みせておいて、本当の真意はもっと深く隠してるのかもしれません。

喪の女王 4 (コバルト文庫 流血女神伝)
須賀 しのぶ
税込価格 : \540 (本体 : \514)
出版 : 集英社
サイズ : 文庫 / 283p
ISBN : 4-08-600803-3
発行年月 : 2006.8
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

たくさんのことが、めちゃくちゃ重なりあっていて、終わるまでに

あと何冊必要なんだろう、と不安になったりもしますが・・・

須賀さんの力量だと、どうにもならない大きな問題がてんこ盛りの

状態から、すかっと見事キレイに一掃エンディングに行けそうな

気もするので、目が離せないというか、心が離せない。

でも、身体を壊していらっしゃるとのこと。本の世界のことは

少し置いておいても、熟成するだけだと思うので、先ず大事な

身体をささっと治して、女神も次の作品も元気に書いて欲しいです!

話を戻して

先ず国同士の争いのこと。ルトヴィアは何もしなくても滅ぶだろうと

誰もが予見している。エティカヤの侵攻により倒れるか、内部から

腐り落ちていくか、どちらにしろ遠くない。その時、ドーンはミュカは・・・。

クサクサになってるイーダルを救えるのは、真っ直ぐなミュカだと

思うので、二人はまた出逢って欲しいと思うのだけど・・・。

エティカヤとユリ・スカナのこと。二人の王がどう手を回しても

ザカール女神の介入が予想されてしまうのが、この二国間。

エティカヤは滅びないことが確定しているけど、ユリ・スカナは・・・?

未だにバルアンとの繋がりはもちろんあるだろう、ゼリカ王女の動向。

そして神世のこと。女神は本当に復活を遂げるのか、だとしたら

それはセーディラなのか、他の誰かなのか、そして復活の後は?

ユリ・スカナの未来のこと。

タイトルの「喪の女王」これはバンティーカのことであり、ネフィシカの

ことであり・・・おそらく、グラーシカのことでもあるんじゃないかと

なんとなく、そう思いました。ネフィシカと言えば、不安な要素がもう一つ。

ザカール信徒の旦那です。なんか不気味で嫌な感じです。サルベーンも

変な動きしてるし、ラクリゼお姉さま、早く復活して来て下さい。

なんだか、大詰めに来て、それぞれ孤立しているカリエとエド。

原初の光がどうか、二人を守ってくれるよう、祈ります。

・・・ここまできたので、せっかくなので、4巻ネタバレを少しだけ。

数冊に分けて語られるはずだった、バンディーカ女王の過去の話。

だいぶ濃厚な状態に圧縮されて、3・4巻に収録さてておりました。

「波瀾万丈」のあのメロディーが何度頭をよぎったことか・・・。

彼女の喪服の意味は、イーダル王の為であり、弟の為であり

王位につくため犠牲になったたくさんの人の為であり

王位を守る為、切り捨ててきた同士の為であり

そして、もっともっと彼女は背負っていたのだと思います。

彼女はただの娘に過ぎなかったのに民衆の為に立ち上がり

己の身をもって革命を起こした、ものすごい人。生きた伝説。

ザカールの呪いにより身体と心を病んで、ものすごいスピードで

倒れていってしまったけれど、彼女がユリ・スカナに広めた

学問や思想は倒れることなく、生き続けてくれると思います。

彼女は、死によって己だけの自由を手に入れたのかもしれません。

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オンタロスの剣(クラッシュ・ブレイズ)

ブログにあげる時間は、あまりなかったのですが、夜がものすごく

涼しくて、読書がはかどっております。腕が上がらないほど、仕事で

クタクタなはずなんですが、本を読み始めると忘れちゃうみたいです♪

オンタロスの剣
(C・NOVELS Fantasia クラッシュ・ブレイズ)

茅田 砂胡
税込価格 : \945 (本体 : \900)
出版 : 中央公論新社
サイズ : 新書 / 227p
ISBN : 4-12-500950-3
発行年月 : 2006.7
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

「オンタロスの剣」は読む人によっては、新しさもなく、なんだか

スッキリしない、はっきり言えば二番煎じのお話だったと思います。

あんまり怒りが大きすぎて、ボーダーラインを突破してしまうと

なんというか、瞬間冷却というか、ガスのマイナス沸点というか

冷め切った冷静沈着余裕モードに突入すること、ないですか?

この状態があまりにも続いたので、読者もマヒしてしまったんです。

私は、もう1回読むのが、怖くて溜まらない。ルゥがどれだけ

怒っているか、リィがどれだけ苦しんでいるか、レティやシェラが

口出しできないほどの威力ですから・・・恐ろしいです。

前の巻が、尻切れトンボだったので続きはあると思ってましたが

今回も、あの組織の根っこが全く掴めてない状態なので

続きがあるんでしょうね。彼らの最終目的は一体なんなのか・・・。

ちょこっと出てきた、ベティとエマおばさんとヴァンツァーが

どういう風に繋がっていくのか、これだけの出番だったのか。

この宇宙の、もっと過去の物語。マックス・クーアとダイアナ

グランドセブンの活躍した時代も見てみたいなぁと思いました。

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ANOTHER NOTEロサンゼルスBB連続殺人事件

ようやく夏っぽくなってきました。30度に達しないまま、夏が終わって

秋になったら、お米も野菜も美味しくないだろうなぁと思ってましたので

ほっとしております。すっかり「冷房病」とか「カメレオン症候群」と

呼ばれるOLにありがちな状態になり、私自身は、ほとんど熱いのも

寒いのも分からない体質になっております。異常なんだけど、楽です。

DEATH NOTE ANOTHER NOTE
ロサンゼルスBB連続殺人事件

大場 つぐみ原作/小畑 健原作/西尾 維新著
税込価格 : \1,365 (本体 : \1,300)
出版 : 集英社
サイズ : A5判 / 168p
ISBN : 4-08-780439-9
発行年月 : 2006.8
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

まさかのコラボ小説。西尾維新さんがDEATH NOTEのノベライズ。

ものすごくビックリしたのと、嬉しかったのと、楽しみだったのと・・・。

裏切らない面白い作品に仕上がってました。

あと2つくらいは別の物語も書けそうな状態のようですので

是非、秋の映画(後編)公開に合わせてでも、もう1冊

期待しちゃいたいと思います。物語は、キラが現れる前。

本編中少しだけ話がでた、見空ナオミとLが関わった事件です。

さすがでした。デスノートの知能戦のイメージを保ったまま

もちろん、キャラの個性もそれぞれ生きていて、満足の作品です。

本編をずっとライト目線で読んできたから、Lのことって

あんまり考えたことなかったんです。今回も、そんなに考えは

しなかったのですが、「悪を憎む」「強さは優しさ」というLの

意志は、デスノートを手にしなかったライトと一緒だったんですよね。

もっと違う出会い方をしていれば、別の物語だったんでしょうね。

西尾維新さんの戯れ言シリーズは、いつかそのうちまとめて

読んでやるリストの上位にあります!嗚呼、時間が足りない・・・。

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