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壬生義士伝(其の七)

1週間書き続けてしまいました。まだ書こうと思えば、書けますが

取り敢えず今回は、南部言葉のお話で最後にしようと思います。

吉村先生や、他の皆様のたくさんの言葉に様々な衝撃を受けましたが

小説を読んだ方と、10時間ドラマを見た方が、心に残っているのは

「おもさげながんす」「おもさげながんした」という台詞ではないでしょうか。

壬生義士伝 下 (文春文庫)
浅田 次郎
税込価格 : \660 (本体 : \629)
出版 : 文芸春秋
サイズ : 文庫 / 454p
ISBN : 4-16-764603-X
発行年月 : 2002.9
@niftyBOOKS~アット・ニフティブックス

映画では、そう印象的には使われていなかったと思います。

もちろん、映画は映画で良いシーンありました。藩校の教壇に立ち

「世にも春にも先駆けて、あっぱれな花こば咲がすのす!」

未来や希望に満ちたまなざし。ここは中井さんの名シーンです。

盛岡に住んでいるからこそ疑問に思ったことは無かったのですが

「おもさげながんす」これは、普通に挨拶言葉です。今でも。

別れ際に「うんでは、まぁんず、おもさげながんす」

「それでは、まぁ、ごきげんよう」ってな意味合いでしょうか。

よくよく考えてみれば、一体誰に対して何が申し訳ないのか???

飢饉が続き、寒さも重なり、しづも自害しようとしましたが、家族の為に

食を削り、それでもなお、貧困で亡くなる人が多かったのだと思います。

何の徳も無い自分が今日も生き延びてしまった、申し訳ない。

世の中に対してのお詫びと、神様への感謝でしょうか。

皮肉もあったかもしれません。この先、私に何があるのでしょう、と。

毎日毎日暗くなる。そんな中で知人に会ったら・・・。例えば

お互いがひもじい境遇だったら、何の話をするにしても辛いでしょう。

例えば片方が裕福な境遇だったら、会話自体が辛いでしょう。

言葉少ない私を、あなたにかける言葉も思い浮かばない私を

どうぞ許して下さい・・・そんな感じだったのかもしれません。

一番最初に、仕事上で方言を使うようになったと書きましたが

これは出張中に限ったことではなく、今も普段のオフィスの中で

使用していますし、時には電話口でも使っています。

出張先でお仕事相手との会話の場合もそうでしたが

会社の中でも、先輩や上司と打ち解けるには良いツールと言えます。

活字にして表して頂いたことで、地元人にとっても参考になりました。

でも、こうして活字にできるほど、南部言葉が耳に馴染むほど、浅田さんは

盛岡を歩いて、人と話して、言葉の意を汲んで下さったのですね。

例えば、私が地元に住む人が納得できるような物語を書こうと思ったら

少なくとも、生まれてから今まで以上の年月がかかると思います。

いえ、足りないでしょうね。

私は盛岡のことでさえ、浅田さんから教えて頂いたのですから・・・。

探究心と書きたいという意欲。あんまり褒めると浅田さんは嫌がりそうですが

「熱意」「情熱」「意思」強いエネルギーを、尊敬し羨ましいと思います。

ここにいる今の私に後悔はないけれど、当時、誰かを傷つけても

なりたかった理想の自分、結局は空回りしていたのだけれど

そこへのがむしゃらな努力、失ってしまった熱を思い出すことがあります。

また別の、何かを犠牲にしてもいい、という情熱がもてれば・・・いいなぁ(笑)

最後に、浅田さん、滝田監督、映画・ドラマに関わった皆様に心から感謝を。

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